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定理 8.1
The Banach-Tarski Paradox
を
内の半径
の球体とする.
すなわち,
.
このとき,
は
-逆説的である. ここで,
は,
次元のユークリッド
運動群を表す.
証明
から中心を除いたもの
を考える. はじめに,
を
示す. 球体の中心をとし, を含み, に
含まれるような円をと
る.
とおくと,
である.
定理3.2より
なので,
よって,
と
なる.
次に,
が-逆説的で
あることを示す.
が-逆説的であることから,
の分割
と
で,
となるものが存在する.
の
部分集合より,
の部分集合を
で定める。
の部分集合に対して
とおくと,
となるので,
という分割に対し
て
が成り立ち
は-逆説的である.
は, 次元の回転群
であり, は, 次元の回転と平行移動の
組み合
わせで得られる合同変換のうちで, 折り返しを含まないもの全体の
作る群
ユークリッド運動群なので,
-逆説的であるならば,
-逆説的で
ある.
よって,
が-逆説的で
あるから
は-逆説的で
あ
る. 補題4.1より,
かつ
が-逆説的である
から, は
-逆説的であることが示された.
系8.1
は-逆説的である.
証明
定理8.1の,をそれぞれ
,
にすることで導かれる.
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Yamagami Shigeru
平成15年2月14日