次の定理6.2を証明するために, 選択公理が必要となる.
証明
仮定より,
で
定理6.2より次のことが導かれる.
系6.2.1
が逆説的群で, 群がを部分群として含む
ならば, は逆説
的である.
証明
部分群のへの左作用は自由な作用である.
定理6.2より, が-逆説的であるから,
が存在し,互いに
交わらない,
で,
が存在する.
よって -逆説的でもある.
系6.2.2
階数の自由群
を部分群として含む群は
逆説的で
ある.
証明
定理5.1より自由群は逆説的である.
系6.2.1 において, を階数の自由群,
を群とおけば, 明らか.